やまぎ日報415「その日が来たら」

12月9日

朝から劇伴の作曲。昼からロングシフト。帰宅してからまた劇伴。

 

12月10日

コンビニでラジオ収録をして、夜勤へ。誰とは言わないがメジャーデビューした同僚が金髪になったため、引き続きカツラを装着して働いている。明け方、受付裏で何やらゴソゴソとやっているなと思ったら、

ヅラを用いてダミーの人型を作成していた。日勤の人が出勤してきて、これを山岸さんだと思って話しかけたくらいだからなかなかのクオリティである、看護師さんを呼んでドッキリを仕掛けたりと、人が1人ヅラになるだけでこれだけ職場でお楽しみコンテンツが増えるのだから、ヅラも捨てたものではない。平和である。

 

12月11日

劇伴劇伴劇伴…ゲシュタルト崩壊しそうなほど劇伴。夕方からショートシフトで新人を育てる。

 

12月12日

昼からのショートシフトで別の新人を育てる。率先して残業。帰ってから深夜まで劇伴。稽古場へは行っていないが稽古の映像を毎日送ってもらってチェックするので、画面の向こうの役者さんたちの生き生きとした姿を見てニンマリしている。リモートで孫と対面しているおじいちゃんのリアクションに近い。

 

12月13日

気晴らしにサウナに行ったら異常に眠くなり昼寝してから夜勤に行く。昼寝したせいか夜勤中は無駄に元気であった。夜勤の日は少し寝てから行くといいんだという当たり前のことに、20年かけてようやく気づいた。

病院に来る人にハゲ散らかっている人が多いのを見て、「ぼくだったら潔く坊主にしちゃうけどなぁ」と社会人経験のある後輩に言ったら、「山岸さん、あの人たちも本当は坊主にしたいかもしれませんよ。会社の規則で坊主を禁止にしてる企業はけっこうあるんです。刑期を終えて出所した人みたいに思われたり、少なからず相手に怖い印象を与えかねないという理由で。だから、あの人たちもハゲ散らかしたくてハゲ散らかしているわけではないんです。ハゲ散らかすしかないんです」と大人の口調で説明された。急にハゲ散らかしている人たちが切なく愛しく思えてきた。社会のハゲ散らかしている皆様に非礼を詫びたくなった。私もその時が来たら潔くハゲ散らかして皆さんと人生の悲哀を語り合い、讃えあいたい。とは、思わない。

 

12月14日

夜勤明けで表参道へ買い物に。ナンガのダウンとリモワのスーツケースを見た。どちらも買ったら30万円の出費。迷ったが私はどちらも我慢した。なので私は今日一日で30万円の得をしたのだ。実にいい日だ。


リモワの接客すごかった。ホスピタリティの高さ。病院の受付の連中を接遇研修で全員リモワにぶち込みたい。

 

 

12月15日

早起きしたのにごはん食べてからまた寝てしまった。だったら起きなきゃいいのに。昼からロングシフト。隣の席の同僚と皇室の情報交換をして平和に終わった。

ヅラ、坊主、ハゲ散らかす。ハゲたらハゲたでいろいろな選択肢があるのだな。その日が来たら私はどうするだろうか。人生楽しまないと。


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