やまぎ日報217

5月22日

夜勤明けで武蔵野音楽祭。朝8時半まで一緒に勤務していたスリマのカザマくんが13時過ぎにはステージに立っていた。受付では時に死んだ顔をしているが、ステージでは誰よりも生きていた。かっこよかった。

その後ライブで吉祥寺に来たのにユニクロでバイトのシャツを買い、小倉が来るのを待つ。久しぶりのライブ、あまりお客さんが入れない会場だったため、入場規制がかかってしまい申し訳なかった。サウンドチェックでマスミサイルの「教科書」をよっくんのモノマネをしながら歌った。「ここでみたことは誰にも言わないように」とお客さんを脅迫したが、SNSでバッチリ本人に伝わってしまったようだ。こわい世の中である。

そしてその御大マスミサイルがキャンセルになったため、急遽結成された「武蔵野オールスターズ」。急なオファーで集められたゲストボーカルたち。みんな仲良しというわけではなく、楽屋は絶妙なギクシャク感があってよかった。みんなでワイワイが得意でないぼくは、同じく得意でないであろう町田さんと2人で肩を寄せ合うように出演した。

そして最後にマスミサイルの「教科書」を歌うと聞いて、これはもう曲の終盤でよっくんのお面をして「どうも!よっくんです!」とステージに乱入するしかないと決めて小倉くんにお面をしっかり作ってもらって準備していたが、タマキングさんとユタ州ののぶとくん(ぼくは2人とはほぼ面識ない)が思いのほかガチであったため、ここで乱入しようものなら武蔵野音楽祭の歴史に残る大事故になると判断し断念。盛り上がるステージのすぐ下の楽屋で、一人よっくんのお面をして最後まで葛藤しながら震えていた。


他にも一緒に乱入したい人いるかなと思って5枚も用意した「病み上がりよっくん」。楽屋に時限爆弾の如くこれ見よがしに置いてみたものの、みんなどう触れていいかわからずスルーしていた。まさに「触らぬよっくんにタタリなし」である。完全に空気を読み間違えてしまった。結局使うことなく持って帰ってきたので、いつかツーマンをやるときまで封印しようと思う。その日まで部屋の鬼門の方角に貼って魔除にしようと思う。

5月23日

副業へ。一人になって物思いに耽るとふと涙がこぼれるので、ひたすら東京23区をメモ帳に書いていた。一番最後まで出てこなかった23区は「江東区」。

5月24日

夜勤。同僚が20時に休憩へ旅立った。今時小学生でも22時くらいまでは起きてそうなものだけど。静かだったので読書が進む。狙っているわけではないが最近読む本はどういうわけかどれも主人公の男がクソ野郎で、胸が痛くなる。

5月25日

副業。終わって友達の曲にピアノを入れる予定だったが、気がついたら上半身だけベッドにしがみつく形で、まるで殺人現場のようなスタイルで寝落ちしてしまっていた。

5月26日

朝から友達のスタジオでピアノを弾き、早めに家を出て小倉とラジオ収録。そして夜勤。同僚のおばちゃんから「皆既月食を見たいからどうしてもその時間に休憩をしたい」と申し出があった。「次12年後であたし生きてるかわかんないから!」と明るく言っていたが、12年後なんてぼくだって生きているかわからない。せっかく見るなら守衛のおっちゃんに賄賂でも渡して屋上の鍵開けてもらったらどうですか?と勧めたが、結局曇りで月は見えなかったようだ。