やまぎ日報85

3月2日

大阪ハウリンバーにてワンマン。演奏中にトランス状態に達する現象を「ゾーンに入る」と呼ぶのが今2人の間で流行っているのだが、この日もまさにゾーンに入った。一方で小倉くんは相変わらずMCが別のゾーンに入って珍語録を連発した。小倉くんが大学時代、フリースが大ヒットした時期にユニクロでバイトをしていた話になり、「孫さんはやっぱりすごい!」と熱弁していたが、会場の誰もが「?」だった。ユニクロの社長は孫さんではなくて柳井さんなのだから。お客さんも非常に盛り上がってくれて嬉しかった。

終演後、翌日の会場スワンズカフェのある愛知県犬山まで夜走り。スワンズカフェの松本くんが手配してくれた民宿に入った。非常に昭和感漂う味のある民宿で、お風呂が最高に気持ちよかった。

3月3日

民宿のチェックアウトは10時なのだが、女将さんが「ゆっくり寝ててください。私、出かけますからテキトーに出て行ってください」という非常にゆるいスタイルだったので、お言葉に甘えて昼まで寝かせてもらい、なんとなく戸締りをして出てきた。犬山は観光地とのことだが、雨が降っていたので我々はデニーズに入り、ダラダラとコーヒーを飲んでいた。
機材搬入でスワンズカフェに入った瞬間、ふつうミュージシャンならまず立派なグランドピアノに食いつくのだろうが、我々が「これは使わせていただくしかない!」と真っ先に食いついたのが、


鹿!

店主が来る前に勝手にステージに鹿をセッティングし農家Tシャツを着せる我々。これはTwitterに投稿したら動物虐待で炎上案件になるのだろうか?完全にステージ背後から獅子神さまに見守られる形となったライブは、別の意味でゾーンに入り、かつてないライブになったような気がする。グランドピアノもとてもいい音がした。この日生まれた小倉珍MCはなんといっても「ぼくとやまぎは大学の時に同じ病棟にいました!」だろう。我々は入院患者か。

スワンズカフェ店主の松本くんは10年以上前に何度か名古屋ハートランドで共演した仲。久しぶりに再会を果たして、当時の話をいろいろ話したら、なんだか胸にくるものがあった。彼もそうだったのか、ウラニーノのライブが終わった後におもむろにステージに上がり、なんと久しぶりに歌ってくれた。とても嬉しかった。

またここに来る時には、松本くんと一緒に歌いたいなと思った。そして、


この3人でまたやりたいと思った。