やまぎ日報445「フッ軽おじさん」

7月7日

昼からロングシフト。丸一日、おじさんがおじさんを研修。終盤、「○○さん、終わったらうまいビールが待ってますよ!」と励ましながら乗り切ってもらった。おじさんに言っているようで、自分に言っていたと思う。

 

7月8日

小倉先生とラジオ収録。先週私の車にアイコスを忘れていった小倉先生にアイコスを返却したところ、新しいアイコスを買ったそうでアイコスが3つになったそうだ。忘れて買う、失くして買ったら出てくる、そして増えていく。アイコスはギターのカポみたいなものなのかなと思った。そのまま私は病院の夜勤。職場の同僚のオタクに「なんかオススメのアニメあるー?」と軽い気持ちで聞いたところ、目を輝かせていくつもお薦めを教えてくれた。1聞いたら10返ってくるとはこのことである。6くらいはしっかりと受け止めた。

 

7月9日

夕方からショートシフト。研修中の大学生と仲良くなりすぎて最近なめられている気がする。距離感て難しい。

 

7月10日

休みだったが、社畜の私は夕方にサプライズ出勤してみた。「連絡しないで来ちゃった…」とめんどくさい彼女のように上司にシフト追加を頼んだところ、ちょうど一人早退しちゃったようで、私は麻雀で言うところのカンチャンのようにシフトにずっぽしハマった。上がる時間に雨がすごかったので、「まだ帰りたくない…」とめんどくさい彼女のように上司に残業を申し出て、残業して帰った。

 

7月11日

休み。車を走らせ長野県の小諸市へ。今年の4月、旧友の佐野先生から「この春から長野の高校で講師をしています」と連絡が来た。機会があればドライブがてら遊びに来てくださいとのことだったので、いわゆるフッ軽の山岸くんはさっそく行ってみた。小諸は美しい山々に囲まれた静かで穏やかな町だった。そして涼しかった。猛暑の東京からゴリゴリ真夏の格好で来た私は、あまりの涼しさに現地のユニクロで長袖を買った。避暑地をなめていた。サンダルで富士山登ろうとして怒られる外国人の気分であった。

「浅間山がきれいですよ」と聞いてはいたが、


深い霧で浅間山どころか数メートル先も見えない軽井沢。私の人生か。

再会を果たした佐野先生は相変わらず知的で見識が深く、文学や教育についてお酒を飲みながら語り合った。高校生になれたら佐野先生の授業を受けたい。

2軒目の飲み屋のカウンターにいた地元の常連のおじさんに「東京から来ました」と言ったら、お酒と焼きそばをご馳走してくれた。初めて訪れた町で経験した「あちらのお客さまからです」に心が温まった。焼きそば食べきれなかったらお店の人が持ち帰り用にタッパーに入れてくれた。みんなやさしい。佐野くんがこの町を選んだ気持ちが少しわかった気がした。実にいい夜だった。

 

 

 

7月12日

小諸をぶらぶらして寄り道しながらのんびり東京へ帰る。東京も涼しいやんけ。避暑地をなめていたとかの話ではなく、ただ天気予報をちゃんと見ろという話であった。ユニクロで買った長袖、ホテルに忘れた。

 

 

7月13日

昼からロングシフト。研修の大学生は現れず、私は通常業務に従事。人が好いので、私はどんな欠勤理由も信じる。そのまま飛んだりしないと、私は信じている。