やまぎ日報154

4月9日

夜勤。休憩の仮眠に失敗しほぼ完徹となる。「全然眠れなかったー!」と文句を言いながら帰ってきたが、そもそも眠ってくるという前提で夜勤に行くことがおかしい。

4月10日

夜勤。日勤の人に「最近毎日いますね」と言われる。医療崩壊の危機の中がんばってくれている医療従事者に敬意と感謝を。世の中はそんな空気だが、一応医療従事者の末端のぼくはといえば、夕方に出勤して読書をして寝て帰ってくるだけだ。

4月11日

3連チャンライブになるはずが、3連休になってしまった。そしてツイッターで「#うたつなぎ」というのが回ってきてしまった。正直、「これは来たら面倒だぞ」と思って見てはいたが、世の流れには乗っておこうと思い、家で歌う。ヒマすぎて久しぶりに走る。ヒマだから走るなんて、いつもストイックに一生懸命走っている人に失礼だなと思う。公園ではチューリップが咲き始め、若いカップルが派手な痴話喧嘩をしていた。こんな時でも季節はめぐり、男女はもめる。

4月12日

小倉家に集まって動画を撮ろうかと話していたが、東京から群馬に帰省した学生が実家の家族にコロナを移したという記事が上毛新聞に掲載されたらしく、ぼくも東京から群馬に行くのを自粛する。会えない代わりに、しあわせから送られてきたベース弾き語り怪談の動画を編集。


編集しながら、「世のミュージシャンたちがかっこいい演奏動画をアップする中、自分は何をやっているんだろう」と、少し複雑な気持ちになる。

 

4月13日

朝から雨。こんな日は家にいるに限る。というか、雨だろうが晴れだろうが家にいるしかないのだ。研修を受けていた新しい職場から連絡が来て、緊急事態宣言を受けて研修が全部飛んでお休みになってしまった。ライブは飛ぶとは思っていたが、研修が飛ぶとは思っていなかった。ラッキーとは思わず、ちょっとさみしくなった。いい職場なんだなと思った。

4月14日

夜勤。風間くんに会う。友達に会えるから、今は夜勤も悪くないと思う。休憩から帰ってきたら、風間くんが宇宙服の顔の部分だけ切り取ったみたいな透明なフィルムを顔面に装着していた。誰かの手作りの飛沫感染防止グッズらしい。医療現場の涙ぐましい創意工夫だと思った。が、実際に使ったら一瞬で壊れた。