7月28日
昼からロングシフト。新人のサポートをしていたが、新人は超絶態度の悪い客に対して神対応をしていた。横で見ていた私はブチ切れそうであった。新人なのに、若いのに、私より遥かに人間ができていた。
7月29日
久しぶりに何もない休みだったので、「飛び込める水風呂」があるという噂のサウナへ行ってみた。郊外へ車で1時間。
ラブホのような外観。見るからに民度が低そう。嫌な予感。
さて問題の「飛び込める水風呂」。行ってみたら夏休みの小学生たちがプール代わりに占領し、サウナーたちは全然使えない。そこらじゅうに整い切れないおじさんたちが成仏されずに横たわる光景は、私には地獄に見えた。私を含め、子供たちを一喝するような昭和の逞しいおじさんは誰もいなかった。時代は変わった。
不貞腐れて早々に退出し、私の休日は終わった。悲しみ。こういう時にクレームを入れる人もいるんだろうけど、私は寝たら忘れるタイプ。
7月30日
小倉先生が夏休みのため、ラジオ収録は東京と群馬の中間地点のさいたま市のスタバで待ち合わせて行う。山岸家の実家にほど近いスタバなので、私はついでに帰省してちゃっかり実家で昼ごはんをゴチになる。冷やし中華とスイカが出てきて、唐突に私に夏が訪れた。スタバで待ち合わせてコーヒー飲みながらラジオ収録。老後もこんなことしてそうな気がする。何歳までラジオやるんだろうか。
夕方から東京でシフトイン。
7月31日
朝から健康診断。初めての病院だったが、同業の私が言うのもなんだが驚くほどやべえ病院であった。深夜に受付でNetflixを見ている私の方が、まだ患者へのホスピタリティが高い気がする。近くのものがどんどん見えなくなり眼鏡が手放せなくなった私の視力は1.5であった。遠くを見る能力は一層研ぎ澄まされている。帰って暇だったので部屋の掃除を始めたらAB型が発動し、急にキッチンの収納が気になってニトリに駆け込んだ。
8月1日
8月も通常営業。病院の夜勤。出勤すると金髪のカザマくんがロッカーからヅラを出して被っていた。「置き傘ならぬ、置きヅラだね」と言おうとして朝まで言えなかった。平和。
8月2日
下北沢で弾き語り。久しぶりに片山さんと再会。一時期全国を旅した仲だが最近はすっかり疎遠に(不仲ではない)。シンノスケさんともN’夙川ボーイズと共演してぶりで約10年ぶり。あの時はなぜか対バンにGLAYがいた。初めましての中野ミホさんのただ者ではないオーラがすごくて、こんなとこで歌っていいんですか?と思った(会場に失礼)。そしてヨースケさんは相変わらず酔っぱらっていた。
クライマックスの写真。情報量が多い。そういえば片山さんと一緒の時は昔からこういうカオスな現場が多かった。懐かしかった。
8月3日
職場のミュージシャン連中がライブをやるというので「飲みがてら観に行ってみるか」とフットワークの軽い山岸くんはふらりと行ってみることにしたが、フットワークの軽い山岸くんですら心が折れるほど遠かった。ふらりと行けるレベルではなかった。
よく「本日はこちら」を略して「ほんこち」とSNSに写真を投稿する人が多いのだが、「ほんこち」の字面を見るたびに一瞬ドキッとしてしまうのは私の心が汚れているからだろうか。
というわけで、ほこちん。あらかわ遊園のすぐそばのお店だった。
職場のミュージシャン連中の上質な音楽を聴きながら、職場の皆さんと飲んだ。出勤してるみたいだった。
信じていたわけではないが、大災難が起こると予言されていた7月が終わった。夜、スーパーからの帰り道を虫の声を聞きながらとぼとぼと歩いていてる時、「ああ、まだ続いていくんだな」とふと思った。ノストラダムスが盛大に外した1999年の夏の時の感覚に少し似ていて、懐かしい感じがした。心のどこかで信じていたのか、私は。
