やまぎ日報391 「社会の歯車になりたくないのさ」

7月8日

狙ったわけではなく、たまたまシフトも制作の締切も被らず、降って湧いたような謎の3連休。こういう時にどう過ごすかで人間としての度量が試されている気がする。

そんな初日、私は日報を書き、思いついて洗車に行ったら熱中症のようになってしまい、帰ってきてグッタリして終わった。日報と、ピカピカの愛車が残っただけの一日であった。

 

7月9日

謎の3連休2日目。小倉家でキャンプをしよう!と思いついてしまうが、猛暑とゲリラ豪雨の予報に数秒後に断念。なんとなく実家に帰って両親と世間話をして、小倉とスタバで待ち合わせて世間話をして、ルミネに寄って買い物をして帰ってきた。こんな休みに飲みにでも行けたらとボンヤリ思っていたら、急に飲みの誘いが来て友達と飲むことができた。ノープランであったが結果パズルがハマるかのように充実した2日目となった。持つべきものは実家と友達。

 

7月10日

3連休3日目。知り合いから「愛宕神社に参拝したら仕事が増えた」と聞き、行ってみることに。あまり大きなことを望んではいけないと聞いたので、今さら爆発的に売れたいとか人気者になりたいとかは鼻から望まず、「もう少し音楽の仕事が増えて小金を稼げますように」というリアルすぎる願掛けを行う。「音楽の仕事」というとざっくりすぎて神様に伝わらないかなと思ったので、「ピアノのレコーディングとか、作詞とか楽曲提供などの取っ払い案件」と具体的に神様に伝えた。

「出世の階段」という急な階段を昇った。人を蹴落としてまで出世したいとは思わないけど、自分の能力を生かせてそれなりの評価を得て小金を稼げれば幸せ。

 

 

7月11日

社会復帰。と言っても夕方のショートシフト。仕事に行くまでウラニーノの新曲を作る。連休中に作ればいいじゃんと思ったが、そう単純なものではないのだ。

 

 

7月12日

夜勤。相席屋に行った友達から「地獄のような時間だった」と体験談を聞いた。聞くだけで鳥肌が立った。心霊スポットと相席屋どちらか行かなければならないとしたら自分はどっちに行くだろうか。誰にも聞かれていないのにそんな究極の二択を己に突きつけ、眠れなくなった。

 

 

7月13日

サプライズ的にシフトに入ってみようかと思ったが、作りかけの曲をひたすら打ち込んで仕上げた。自分で作った曲の変拍子に翻弄され、録音しながらムキーっとなった。

 

 

7月14日

昼からロングシフト。「8時間の労働は自分に向いていない」と社会不適合者のような発言をしながら、残業で9時間働いてしまった。サプライズ残業であった。「山岸さん、時間大丈夫ですか?帰れますか?」と帰りの足を気にしてくれた上司に、「這ってでも帰れる距離です」と答えた。這って帰る途中のコンビニで缶ビールを買いたい衝動に駆られたが、帰ってオートミールを食べた。お酒を飲まない暮らしにも慣れてきた。

世の中の人が3連休だということを知り、自分がいかに世の中の人の暮らしとズレているのかを改めて知った。社会の歯車になりたくないのさという尾崎豊的なものだと言いたいところだが、私の場合は単にシフト制という勤務形態の問題である。むしろ年齢的にも立場的にも、ある程度社会の歯車にはなっていたいところである。