やまぎ日報416「出禁が解けた日」

12月16日

昼からロングシフト。職場のフロアに入る際に入り口で内線を鳴らしてロックを解除してもらうのだが、何度内線を鳴らしても開けてくれない。これはいじめなのかと疑ったが、私は内線番号ではなく自分の銀行口座の暗証番号を繰り返し押していた。週の頭から疲れている。

 

12月17日

病院の夜勤。人手不足によりシフトが崩壊しつつある。私は契約上あまり入れないので力になれない。最悪、誰かのタイムカードを切ってその人から時給分を現金でもらうという、究極にブラックな勤務をすることになるかもしれない。なんてことは間違ってもネットに書いてはいけない。

 

12月18日

夜勤明けでコストコへ。小倉くんへのクリスマスプレゼントで巨大サイズのオロナインを買い、ラジオ収録の際に渡す。そんなに?と思うほど喜んでくれた。かつて誕生日にヒムロックのコンサートのチケットをプレゼントした時よりも喜んでくれた気がする。

 

12月19日

渋谷のスタジオへウラニーノのレコーディングのミックスチェック。真面目にミックスを聴いている私の姿を阿瀬さんが撮ってくれた。

最近日報に載せる写真は、キッシュとかガレットとかのインスタ女子みたいな写真かヅラの写真しかないので、こういうちゃんと音楽をやっている風な写真は大変助かる。

渋谷からいったん帰って洗濯物を取り込み、夕方からシフトイン。

 

12月20日

渋谷クレストでライブ。ライブ前にスッキリしたくて午前中にサウナに行ってしまう。群馬から来た小倉くんと渋谷へ向かう道中、小倉くんが「サウナ行きたいなー」と言った。「さっき行ってきた」とは言えず、「そうだねぇ…」と答えた。私は何に気を遣っているのだろう。

久しぶりのクレストでのライブ。MCで「また呼んでもらえるとは思わなかった」としきりに繰り返し、まるで長らくの出禁が解けたバンドのようであった。出禁になってもおかしくはないパフォーマンスもしていたかもしれないが、出禁にはなっていない。

二度と出禁にならないように(一度もなっていない)、時間もしっかり守る。35分ステージ。警戒してちょっと巻きすぎた。

お客さんのノリも打ち上げの雰囲気もあの頃のクレストの感じ。実に懐かしかった。いろんなことがあっても時間が解決することはある。私たちの出禁のように(なってない)

 

12月21日

劇伴のお仕事もいよいよ大詰め。最後の調整に入る。夜はぽこぽこクラブの忘年会に呼んでいただき、ギターを持って駆けつけ2曲ほど歌う。私を演劇の世界に引き込んでくれたぽこぽこクラブには心から恩を感じているから。決して「タダで飲ませてあげるから」という陽永の誘いに乗ったわけではない。しっかり飲めるように電車では行ったけども。

 

1222

二度寝をしたらシフトに入っている夢を見た。なので昼からのシフトだったが、朝からシフトインしていたような気分であった。夢で働いた分も時給発生してればいいのに。

 

さて。恥ずかしながら私のベッドの枕元にはぬいぐるみが何体かいる。これは幼い頃からずっとである。先日「風水」とか「気」の流れに関して日常でやってはいけないことというネット記事の中に、まさかの「ぬいぐるみを枕元に置く」というのがあった。なんでも寝ている間に「いい運気」は頭の側から入ってくるものらしいが、枕元にぬいぐるみがあるとこの「いい気」をぬいぐるみが吸ってしまうらしいのだ。しかし、それを聞いてぬいぐるみをどかそうとは思わず、「いい気を吸い込んでこの子たちが幸せになるなら嬉しい」と思ってしまった。そんな自己犠牲の精神が自分にあったことに驚いた。