やまぎ日報 274

6月19日

自宅療養も一週間経過。そろそろ外に出たくなってくる。やさしい友達がおいしいパンを届けてくれた。玄関先に顔をちょいと出してみたら、当たり前だけどすごいディスタンスを取られた。切ない。

6月20日

もう症状はほぼない。咳がちょっと出るくらい。順調にMARVEL映画を見進めていたが、いきなり見覚えのないスパイダーマンが出てきて慌てて止めた。詳しい友達にLINEをしたら、「遡ってスパイダーマン1から全部見てください!」と言われ、ここからスパイダーマン地獄に入る。

6月21日

自宅隔離9日目。こっそり外に出て人目を忍んでコソコソと少しだけ近所を歩いてみる。犯罪者にでもなった気分である。外に出ただけなのにキンチョーする。体力が落ちている。帰ったらドッと疲れて眠ってしまった。夜はもちろんスパイダーマン地獄。

6月22日

ついに自宅療養最終日。大掃除して家中を消毒する。シーツやタオルをコインランドリーに持っていきフカフカにする。夜は小倉とリモートでラジオ収録。久しぶりに人とちゃんと話した。明日から娑婆である。

6月23日

自宅療養期間終了。朝、小倉としあわせくんが迎えにきてくれた。「お勤めご苦労さまでした」と言われ、本気で出所した気分になった。3人でスタジオへ。久しぶりの現場復帰はレコーディングから。とはいえ、この日はリズム録りのため、病み上がりリーダーは出番なし。エラそーにあーだこーだ言うだけである。

糖質制限ダイエットを実践中のしあわせに、あーだこーだ言ってるところ。

無事に録り終えて、ごはんへ。久しぶりの娑婆の飯である。しあわせも糖質制限中とのことで、病み上がりにはちょうどいいやさしいものを食べられると思っていたが、

まさかの人生二度目の二郎系。リハビリでいきなりトライアスロンをさせられている気分である。こういう言い方もなんだが、ブタ箱よりくさい娑婆のメシであった。

6月24日

職場である病院へ行き、抗原検査。一応医療従事者なので、職場復帰する前には陰性の確認が必要なのだ。久しぶりに上司に会った。人との再会が嬉しい。無事に陰性を確認し、久しぶりの職場に足を踏み入れる。シフトに多大な迷惑をかけたお詫びに、差し入れを買って行った。共用の仮眠用マットレスがカビと汚れで事故物件の床みたいになっているので、新しいマットレスを皆さんのために買った(自分は自分用のいいやつがあるので使わない)。

休憩室に「山岸支援箱」なるものが設置され、栄養ドリンクやレトルトカレーなど夜勤のお供がたくさん入っていた。同僚のやさしさが身に染みた。しかしシフトには入っていなかったので働かずに帰った。

6月25日

復帰1本目の新潟ライブ。早起きして小倉家に向かうが東北道が大渋滞で、群馬が新潟より遠く感じた。

リハ後に小倉とへぎそばを食べる。うますぎる。

久しぶりのライブは、病み上がりで少々咳が残ってしまい、間奏のたびに後ろを向いておじいちゃんみたいにむせて咳き込んでしまった。小倉はそれを見て笑っていた。終活クラブは新潟を背負って立つバンドになるんじゃないかという勢いがあった。呼んでもらえて嬉しかった。泊まりなので打ち上げも参加し、久しぶりにゆっくりと新潟の夜を過ごした。

6月26日

山岸くんがどうしても夕方には東京に戻りたいため、チェックイン前に新潟を出発。

途中のSAでまたへぎそばを食べる。

昼過ぎには小倉家に到着し、予定通り東京に戻る。一瞬家に寄り、オザケンのライブを観に有明へ。

初オザケン、素晴らしかった。育ちのよさと頭のよさが滲み出る実に知的なステージであった。感動。