やまぎ日報130

10月22日

夜勤明けで東京駅へ直行し京都行きのバスに乗る。京都ならかかっても6時間だろうと思ったら大渋滞で10時間コース。お尻が痛くて泣きそうになる。ようやく京都駅に降り立ち片山邸に向かうが、夜勤明けでお風呂に入ってないのでどうしても入りたくて、西院の旭湯へ。


令和のこの時代に昭和でしかない造りで、大変な趣があった。しかもサウナも貸しタオルも込みで銭湯価格450円。生き返った。


夜勤、深夜バスを含めて4泊5日の旅をこの荷物でまとめた自分に若干引く。そもそもライブやるのにギター持ってないのだから。リュックひとつで現れたぼくを見て驚く片山さんに、「夢だけをバッグに詰め込んで来ました」と言ったら、「なんかムカつく」と言われた。このツアーは片山さんのギターを借してもらうのだ。

10月23日

三つ巴の京都公演。今回借りる片山さんのギター、「久しぶりに使うから電池の残りが心配」ということで、リハの後ライブハウスから徒歩10分のコンビニまで9Vの電池を買いに行った。戻ってきてギターを開けたら、単三電池が4つ入っていて、ひっくり返った。

そのギターは長渕モデルということで、この日は「乾杯」を1コーラス歌った。傷彦さんに「全然めでたくない辛気くさい乾杯だった」と言われた。

ライブ後、三つ巴の曲がカラオケに入っているというので、おっさん3人でカラオケに入店。アーティストとして、カラオケにどのように楽曲が入っているか確認しなくてはならない。そう、遊びではなく仕事なのだ。


…仕事なのだ。

結局、なぜか三つ巴の曲は入っておらず、ヤケになって各々の曲を入れて歌った。この写真は「音楽はあるか」を歌ってくれている2人。

 

10月24日

名古屋へ移動し三つ巴もファイナル。初めてのGURU×GURU。いいお店だった。今年は「失神に頼らない」というテーマで、失神をせずにここまで来た三つ巴だが、アンコールの最後で本家が「どうもありがとう〜!」の流れで段取りにない「なし崩し失神」をしたので、片山さんがこれに関西ならではの天丼失神でかぶせ、困り果てたぼくももらい失神をして、結局終演間際に「22時ダヨ!全員失神」という大団円となった。

そのまま名古屋解散となり、ぼくは2,300円で東京まで帰れてしまう激安深夜バスで東京へ。傷様は深夜馬車でキャッスルへお帰りあそばした。

10月25日

久しぶりの深夜バスで全然眠れない夢を見ながら眠り、早朝に東京着。帰ってソファでウトウトして、夕方には夜勤へ。家で眠りたい。

10月26日

高円寺のサーキット「ボイドリ」に今年も呼んでもらえた。高円寺はダメなバンドマンがうじゃうじゃいるイメージなのだが、駅前で「ゴミクズ」と書かれたTシャツを着た若者が踊りながら不思議な打楽器をポコポコ叩くという前衛的なパフォーマンスをしていて、高円寺を集約しているなと思った。ウラニーノのライブ、出番前にあるお客さんが小倉に「1曲めだけ聴いたら出ちゃいます!」と正直すぎる申告をしているのを聞いて、ぼくは激しく動揺した。1曲めは「ファーマーの長男」なのだ。せめて楽器を使う曲から始めるべきかと思ったが、初志貫徹でボイパとMCのスタイルで超重要なサーキットの1曲めをやり切った。会場は満員で、非常に嬉しかった。

出番後は、小倉の激突カホンバトルを見た。何の段取りも決めず、「どうにかなる」と思って25分のステージに平気で臨むドラマーたちのハートの強さに脱帽した。


どうにかならなそうな場面も勢いとテンションで乗り切り、結果どうにかなっていたドラマーたち。

その後ダイナマイト☆ナオキ先輩の鬱キャラver.「センチメンタル☆ナオキ」を観た。ロックスターのダイナマイト☆ナオキ先輩とは対照的に、ネガティブな曲だけを歌い、最終的にステージで泣き崩れスタッフに抱えられるようにして出て行った。挨拶をして帰りたかったが「ひどく塞ぎ込んでいる」とのことで挨拶をせずに帰った。

10月27日

尚美学園大学の学園祭に呼んでいただき、しあわせを連れて川越へ。セットリスト、保守的なしあわせは不安な曲をやりたがらないので、「安パイを学生に見せつける!」という、攻めてるんだか守ってるんだかよくわからない作戦になった。

 


ぼくらの学生時代の学園祭は、国立大学で予算もなかったからかずいぶんチープなステージだったが、さすが私立さんは違う。ステージも機材もしっかりしている。

無事にステージを終えたしあわせは、早くもラーメンとサウナを検索している。ちょうど大学のすぐそばにサウナがあり、迷わず入店。しかしサウナの温度がお気に召さずいまいち整わなかったしあわせは、熱いお風呂に入りある程度体を温めてからサウナに入ってブーストするという、まさに「伊藤家の食卓」的な裏技を実行した。すると3度めにして見事に水風呂でトランス状態に達し、水死体のように白目を剥いていた。

サウナで整ってラーメンで乱れるというのがしあわせ流。その後言われるままについてきたラーメン屋が、意外にも背脂とかマシマシとかそういうぼくの鬼門の類ではなく、煮干し出汁のとてもおいしいラーメンだった。


この丸が3つ重なったシンボルマークはLed Zeppelinのジョン・ボーナムのマークではないか!


店長さんボンゾ好きなのかな。