やまぎ日報47〜三つ巴珍道中2018〜

9月9日

昼公演、夜公演、深夜公演の鬼の三回し。ジャニーズや演歌歌手でも二回までではないだろうか。おもしろおじさんたちのあくなき挑戦は続く。

昼公演。それぞれの弾き語りステージ。本来はこうだったのだ。だんだん絡み出して、人のステージに平気で乱入するようになって、いつのまにか3人で同時にステージにいることが多くなった。片山さんが出番前に楽屋で「あかん!忘れてもうた!」と言いながら荷物を豪快に広げガサゴソとやっている。いつもの光景である。どうやら使うキーのハープ(ハーモニカ)を忘れたようだ。ぼくは持っているが、さすがにハープの貸し借りなんて聞いたことがない。ピックやケーブルとはわけが違う。間接キスどころの騒ぎではない。間接ベロチューである。歯ブラシの貸し借りレベルだ。結局、片山さんはぼくのハープを持ってステージに向かった。借りる方も借りる方だが、貸す方も貸す方だ。1人30分の持ち時間、傷彦さんが20分くらいしかやってないのに「ありがとう〜!そうすべては愛ゆえに〜!」と締めの挨拶をしだしたので、慌ててステージ袖から「締め彦のところすみません、巻き彦なんでもう少しやってください」とお願いした。どういう時間の感覚なんだろう。

夜公演。弾き語りイベントのコンセプトの崩壊。ただのバンドである。テッドさんと小倉くんが参加してくれた。前日に譜面と曲を送りつけるという無茶振りにも関わらず、全8曲を演奏仕切った2人は本当にかっこよかった。そして演奏中も小倉に構成の指示を出しているテッドさんはやさしさそのものだった。バンドの音はでかい。ぼくのアコギ意味ありますかね?と思いながら「アルフィーの坂崎さんはこんな気持ちなんだろうか」と思った。左を見たら全身薔薇の柄のスーツを着た高見沢さんみたいな人いたし。一体どこで売ってるのだろう。中盤では高見沢傷彦が自宅で自ら編集してきたというカラオケDVDをスクリーンに映しながら、カラオケタイムが始まった。弾き語りイベントのコンセプトの崩壊どころではない。ミュージシャンの尊厳の崩壊である。異常に盛り上がったが、傷彦さんが「悪の華」のAメロ「遊びはここで終わりにしようぜ〜」を歌ったらDVDが機材トラブルで停止した。本当に遊びはここで終わりとなった。さすが、持っている。

深夜公演はなぜか全員和装で横並びになりトークショー。もはや笑点である。中盤には大喜利が始まり、いよいよ完全に笑点である。ネタとはいえ二人をいじりながら、歌丸師匠をいじる円楽師匠の気持ちが少しわかった気がした。愛ゆえに、なのだ。「傷彦が絶対に言わなそうなセリフを考えて」というお題、ぼくの答えは「そう、すべては税金対策ゆえに!」。確定申告の時期に電話してみようと思う。「小倉範彦がハリウッド映画に出演!その役は?」というお題は、出演者が一生懸命ボケた最後に客席の本人に聞いてみたら、「ベイブ、ニューヨークへ行く」というまさかの作品名が飛び出し全部持って行かれた。

三部構成、9時半にライブハウスに入り、終わって外に出たら23時半過ぎだった。24時間マラソンを走った後のような達成感だった。走ったことないけど。今年はツアーを回れないから、1日ですべて詰め込もうというその発想、そして本当に詰め込んだそのバイタリティ。三つ巴珍道中はいろいろすごい。この3人じゃないと成り立たないなと思ったが、テッドさんと小倉がいないともっといろいろ成り立たないと思った(笑)次はどうなることやら。


過去にキャプテンズの物販から失神Tシャツを万引きした前科のある我々は、お詫びに農家Tシャツを献上いたしました。家族みたいな最高な仲間です。一生のつき合いになるんだろうなぁ。でも万引きはダメ!絶対!