やまぎ日報 307

11月28日

急遽アンプが必要になり、元所属事務所にこっそりと置かせてもらっていたマイアンプを回収に。なぜ置かせてもらっていたか。デカいからである。これが一人暮らしの家にあったら、

こうなる。

この写真をしあわせくんに送ったら「ミュージシャンの家って感じだね」と言われた。私はミュージシャンの家っぽくしたくないのだ。生活感もミュージシャン感も出したくないのである。

しかしこのアンプはめちゃくちゃいい。ワケあり(品質的にではなく出どころ的に)の物を、譲っていただいたのだ。お宝である。ただ、デカい。

完全に休みのつもりでいたが、夕方から副業のシフトに入っている気がして急に不安になり、確認のため電話をかけてみた。入っていなかった。しかしその電話で「今日はゴリゴリ人が足りない」と言われて、結局出勤。断れない…。しかし上司に感謝されて承認欲求が満たされた。

11月29日

今日こそ本当に休みである。確認の電話もしないようにして、旅に出る。

たまには自分にご褒美を。…というセリフがそんなに「たまに」ではない気もしている。

11月30日

旅先メモ。いい地酒は観光地のお土産屋さんではなく、地元の酒屋にある。観光地で本物のオバショットをたくさん目撃し、やまぎ感激。

12月1日

朝から一人でラジオ収録し、芸術鑑賞会の最終準備をして、夕方から副業へと。忙しい。急に師走。

12月2日

東葛飾高等学校の定時制の部の芸術鑑賞会に4年ぶりに呼んでいただき、たくさんの生徒さんの前でライブをやらせていただく。教育学部で大学院にまで進み、エラそーに音楽教育に関する研究論文まで書いた私。書いておきながら先生にならずにバンドマンになった私。あれから20年近く経ち、こうして学校現場で生徒さんたちの前に立つ日が来るとは。ありがたいご縁に感謝しかない。4年前に呼んでいただいた時は現役の学校教師であるピストン大橋を招聘しプロの腕で生徒たちの心を掴んでもらおうと前説を託したが、見事に滑り倒し大惨事となった。今回はしあわせを召喚。

音響は久しぶりに登場のイトートン夫婦。機材トラブルが発生し大声で夫婦喧嘩を始める2人に「ちょっと仲良くしてよー!」と小倉がなだめる。すごい現場である。

今回のきっかけを作ってくれた佐野先生が、サプライズ登場。写真はリハーサル風景。一時代を築いたレジェンドフォークシンガーの風格である。「劇場」で生徒たちに2035年への希望のメッセージを送る。本番、隣で泣きそうになった。山田洋次監督の「学校」の名シーンを見てるようだった。

生徒さんたちから嬉しい感想の言葉をたくさんもらえて、とても幸せだった。ロックは、音楽は楽しいということが少しでも伝わればと思って準備をしてきたけど、最後には「大人になることは楽しい」と本音が出てしまった。実はそれが一番伝わってほしかったことかもしれないなと思った。

暖かく迎えてくれた先生方と。お花ありがとうございました。

ところで。しあわせには現場住所とセットリストを送りつけて詳細を説明し忘れていた。わけがわからぬまま一日が終わったに違いない。

とんかつ屋にて、中年花火のMV以来の共演の2人。

12月3日

虚構の劇団の解散公演「日本人のへそ」を池袋芸術劇場にて観劇。高円寺に続き2回目。鴻上さんにも久しぶりにご挨拶できた。終わって感想をあーだこーだ言いながら蕎麦屋で飲むという幸せ。

12月4日

夜勤。外は寒くなってきたが、小倉くんから誕生日プレゼントにもらった寝袋のおかげで快適な車中泊。