ギーヤマ日報236

9月20日

町田さんと無観客配信ライブ。完全無観客は久しぶりだけどやはり難しい。何が難しいって、チョケた時にひたすらすべっているような感覚でチョケ続けなければいけないのだ。ならばチョケなければいいだけの話なのだが、そうもいかないのが悲しい性。この日もメカオグラを召喚しチョケる。考えてみれば現場にいないのに自分の声素材だけが暴走し巻き添いでチョケさせらている小倉もいい迷惑である。

町田さんのライブは素晴らしかった。無観客ということはフロアはぼく一人。ある意味独り占め。贅沢な空間である。町田さんはお客さんがいようがいまいが少しも変わらない凄まじいライブだった。自分まだまだやなと思った。

終演後、プラKの豪くんと町田さんと3人でディスタンスを取りつつお茶を飲みながら談笑。およそバンドマンの打ち上げとはほど遠い、近所の公民館での老人会の会合のようであった。これが「 with コロナ」の新しい活動様式での打ち上げか。帰ってから改めて一人で飲んだ。

9月21日

フットワークの軽い山岸くんはノリと勢いで高速に飛び乗り遠方のサウナに行ってしまう。最近お金の使い道がサウナくらいしかない。久しぶりにチルった。

9月22日

姉が部屋の壁紙をDIYで張り替えるとのことでヒマな弟が召喚される。不器用を絵に描いたような自分が貼り替えたら、不器用が描いた絵みたいな壁になるのではないかと不安しかなかったが、現場監督の棟梁と化した姉の指示通りに従順に動いたら意外とうまくいった。終わって飲んだビールは完全に労働後のビールのうまさであった。

ぼくも目黒区にマンションを買える世界線に行きたい。

9月23日

ラジオ編集をして夜勤。Vtuberデビューを間近に控えた同僚に、試作の動画を見せてもらう。夜勤中に寝る間を惜しんで編集したクリエイティブ魂が漲るいい動画だった。夜勤中に寝る間を惜しんで動画編集ってよく考えたらおかしいけれど。夜勤とは本来寝る間を惜しんで働くことだから。

9月24日

夜勤連勤のハザマだが眠らずに作業。オーダーを受けている歌詞を書き上げ納品。そしてピアノダビングを頼まれている楽曲をちょいと練習。眠らずにそのまま再び病院へ。乗り切るために勤務直前にアリナミンを飲んだら、日勤のお姉さまに「山岸さんアリナミン飲んだでしょ」と言われた。お互いのマスクを超えて匂うアリナミン臭の破壊力すごい。

9月25日

連勤明け。夕方から新宿へ。ぽこぽこクラブの舞台「暴発寸前のジャスティス」を観劇。みんなが元気そうなだけで嬉しかったが、また内容が素晴らしくよかった。メンバー5人だけの舞台。絶妙なバランスで素晴らしい個性が光る。「役者が揃う」というのはまさにこういうことなんだなと感動してしまった。連勤明けのご褒美においしいものを食べたいと思い伊勢丹のデパ地下に寄ってみたが、汚い言葉遣いが嫌いなぼくが「クソたけぇ…」とナチュラルにつぶやいてしまうほどにクソ高かった。伊勢丹のデパ地下で値段を見ずに惣菜を買える世界線には…別に行かなくていいかな。西友で半額になったお刺身をテンション上がりながら買う今の世界線が好きだ。負け惜しみではない。いや、負け惜しみである。

9月26日

夕方から副業5時間。再び新人モニタリング研修。新人くんが山岸先輩の電話応対をモニタリングするという地味にキンチョーするやつである。前回のモニタリング研修で鮮やかなミスをかまし、身体を張って反面教師となり新人研修に貢献したのは記憶に新しい。こんな日に限って山岸くんが取る電話は間違い電話ばかりで、引きがいいのか悪いのか。「雑件」と呼ばれる間違い電話の書類の処理の仕方くらいしか教えられなかった。帰り道、夜空を見上げながら、自分の存在なんてこの宇宙の中では「雑件」にもならない小さな存在なんだと思ったら、死にたいとも生きたいとも思わなかったが無性にサウナへ行きたくなった。帰宅してファニコンで生配信。アーカイブに残したらまずいんじゃないかというくらいギリギリの話をしてしまった。アーカイブ残した。