やまぎ日報37 〜尾崎への道〜

8月17日

一人でスタジオに入り、尾崎を宿す。昔はもっとカラオケっぽく気軽に歌えたのだが、今歌うとなんだか迷う。尾崎っぽく歌うのか、自分らしく歌うのか。そうだ、迷った時は形から。そう思って誰もいないスタジオでそっとTシャツをズボンにインしてみた。何の解決にもならなかった。そういえば37歳最後のライブが今度の「尾崎ナイト〜2時間耐久尾崎豊〜」だ。ぼくはぼくの、37歳の地図を描こう。

8月18日

秋からの動きに向けいろいろと事務作業など。と、言えば仕事してるっぽいが、けっこうなニート生活。BGMはもちろん尾崎。とことん尾崎。尾崎を聞きながら、ネトストのように尾崎について改めて調べて復習する。昔はわからなかった事務所とかレーベルのこととか、今はわかる。うちの事務所だし。

8月19日

ブックオフへ行く。ブックオフのCMの歌の声と歌いまわしがぼくに似ているとよく言われるので、YouTubeで確認したら本当に似ていた。試しにちょっと歌ってみたら、尾崎になった。今はダメだ。夜勤の休憩時は「米軍キャンプ」を聞きながら、愛を探しては一人で毛布にくるまって眠った。

8月20日

今日も尾崎に向けて精神を統一する。普段のウラニーノのライブでは決してない意味不明の緊張感とプレッシャー。眠れない。夜勤明けなのに眠れない。明日は言うしかない。「昨夜眠れずに失望と戦った」と。


前夜、身体年齢だけは17歳の地図に。