やまぎ日報18

6月18日

ふつうにバイト。「ふつうに」って最近よく使われるけど「ふつうに」ってなんだよって常々思っていた。しかしこの日は確かに、ふつうにバイトだった。「あ、ピストンの誕生日だ」と思い出したが、覚えているのも気持ち悪いよなと思って連絡はしなかった。

6月19日

1人新幹線に乗り、山形へ。毎年この季節になると選ばれし者の元に一輪の薔薇とともに招待状が送られてくるという、傷彦さんの実家キャッスルでのさくらんぼ狩りについに参加させてもらうことに。浮かれて新幹線でビールを飲んでいたら、山形へ向かっていたはずの新幹線が仙台に向かっていた。どうやら福島で山形へ行く車両は切り離され、ぼくは仙台へ向かう車両に乗ってしまっていたようだ。そんな話ってあるだろうか。トラベルにトラブルは付きものだ。なんとか山形にたどり着き、夜は温泉ソムリエのテッドさんと温泉に入った。硫黄の匂いがかなり強い酸性泉だった。お風呂を出る時に「これって軽く洗い流した方がいいんですかね?」と聞いたら、「ぼくくらいになると流さないよねぇ〜」とソムリエは言った。なのでぼくも流さずに出た。

6月20日

傷彦王子の完璧なエスコートの下、蕎麦ランチからのさくらんぼ狩り。さくらんぼ狩りって、貴族の嗜みのような優雅なイメージだったのだが、参加者の皆さんは急に無口になり実にストイックにさくらんぼを狩っていた。そして「業者か」とツッコミたくなるような量を全国に発送していた。ぼくも負けじと張り切ったらどうやらがんばり過ぎたようで、2キロのさくらんぼを小脇に抱え東京まで帰ることになった。帰りの新幹線はナショヲナルのホーリーさんと2人で、いろんな話をした。ホーリーさんが驚くほど読書の趣向がぼくと共通していて、ずいぶんマニアックな話を2時間に渡りしていた。

「帰りは馬車で駅まで車で送るよ」と自らキャラクター設定を崩壊させているメールをくれていた傷彦さんは、しっかり駅まで馬車で送ってくれた。