やまぎ日報401「おめでたい人とは」

※おめでたい人…「めでたい」とは、もともと「とても素晴らしい」という意味です。しかし、そこに「お」をつけて丁寧にすることで、かえって皮肉な意味にしてしまうのですね。「おめでたい人」とは、「お人好し」、あるいは「何も知らない人」という意味になってしまいます。「おめでたい」と言われたら、喜ばないほうがいいですね。(池上彰)

 

9月16日

来月のシフト希望を出し忘れ、職場が近所なので出しに行ったら、「せっかく来たんだからちょっと働いていけば」と言われついでに3時間働いた。そんなチョコザップみたいな感覚で働いていいのだろうかと思いながら、その3時間の業務でしっかりとミスをして結果を残すのが山岸クオリティ。一回帰って職場をハシゴし病院のお夜勤。山岸くんが一週間出勤しない間にシュレッダーごみが溢れていた。決してみんながサボっているのではなく、「山岸さんシュレッダー大好きだから残しておいてあげよう」という同僚たちの計らいだと信じている。性善説が過ぎる。実におめでたい。

 

9月17日

夜勤明けで元気にライブ。吉祥寺でnil先輩とツーマン。実は事務所がらみのつながりがあってずいぶん前からちょいちょいお会いしているものの、共演は初。先輩たちはやさしくて話がおもしろくてもちろんかっこよくて、私もこういう歳の取り方をしたいと思った。

小倉が曲順を間違えて1曲すっ飛ばしたので、やる予定のなかった「あるよ」を最後に歌ったら、終演後物販で「最後にやった曲が入っているCDください」とCDが売れた。怪我の功名とはこのことである。


とても気さくで接しやすい先輩方だったが、後で改めてWikipedia見たらレジェンドすぎて恐縮した。そういうことよくある。

 

9月18日

病院のお夜勤。出勤経路で最寄駅まで徒歩の設定で交通費を計算していたが、バスを使えばもっと交通費を請求できることに今さら気づいた。ルンルンで後輩に「来月から得する!」と話したら、後輩がおもむろに計算機を取り出し、「山岸さん請求してなかった1年半で5万円近く損してますよ」と言われた。考え方は人それぞれという好例である。私はつくづくおめでたい人だなと思った。そもそも大きな声では言えないが、私は電車での交通費を請求して車で通勤している。大きな声では言えない。ネットには書かないでほしい。

 

9月19日

夜勤から帰ってワンマンツアーの練習などして、ちょっと昼寝したら副業への出勤時間ギリギリになり、手ぶらでパジャマに毛の生えたような格好で出勤してしまった。

 

9月20日

ようやくお休み。大塚ハーツにいるしあわせに、倉敷で買った帽子を届けに行く。新宿へ移動し伊勢丹のデパ地下を「高い」と文句を言いながら練り歩き、夜は三上陽永作の舞台を観に早稲田へ。観劇後に飲んで帰る。機会飲酒。

入金のため一日大金を持ち歩いていたが、最近「MOTHER2」をプレイしている私は、「死んだらお金半分になっちゃう」とずっとビビっていた。死なないで帰宅。

 

9月21日

中目黒の古巣のスタジオで、ハルさんとロックバンドツアーのリハーサル。


「氷の入ったコーラが飲みたい!」となり、3人でコーラを飲む。同じものを接種することでグルーヴが生まれる(と思っている)


がっつり6時間。久しぶりにストイックなリハーサルであった。すごすぎる演奏を見ると人は思わず笑っちゃうものである。この日ハルさんのベースプレイを見ながら私はずっとニヤニヤしていた。

 

9月22日

午前中に二度寝をしたら、しあわせとペアを組んでイカゲームに参加するという悪夢を見た。昼から副業ロングシフト。隣の同僚と「推し活」について話していて、「手の届かないアイドルに疑似恋愛をするのと距離の近い地下アイドルにガチ恋をするのとどっちが幸せなんだろうね」と投げかけたら、「…どっちも不幸なんじゃないですかね」という絶望的な答えが返ってきた。