やまぎ日報430「元気があればなんでもできる」

3月24日

昼からロングシフト。私は研修講師。チャラめの大学生の男の子にマンツーマンで業務を教えている。昔はこういうチャラい大学生が嫌いだったが、今は一周まわってかわいい。本人曰く「めっちゃ飲む」らしいが、生ビールは苦いからレモンサワーを飲むらしい。めっちゃかわいい。

 

 

3月25日

夜勤。深夜の仮眠中に受付がめちゃくちゃ混んでしまい、血相を変えた同僚に起こされて必死で働く…という夢を見た。起きてみたらほぼ誰も来ていなくて、同僚は涼しい顔で動画を鑑賞していた。夢の中で働いてしまい損をした気分であった。

 

 

3月26日

中学校の終了式終わりの小倉先生が夜勤明けの私の家の前まで来てくれて、スーツの小倉先生とほぼパジャマの私とでラジオ収録。小倉先生は職員室で異動のスピーチをさせられたらしく、緊張とストレスで胃が痛いと言っていた。

夕方からショートシフトに入ったところ、なぜか私も謎の胃痛。胃をさすりながら研修をなんとかこなし、帰ってお粥を食べた。25年も一緒にいると、双子みたいな謎のシンクロニシティが発動するのだろうか。

 

 

3月27日

胃痛が治らないので太田胃酸を飲んだら嘘みたいにスッキリとよくなった。歴代のどのCMタレントより「ありがとう!いい薬です!」と情感とリアリティを込めて言える気がした。

ちなみに有名な太田胃散のCMの曲はショパンのプレリュード28-7で調整はイ長調である。「胃腸」と「イ長調」をかけて選んだとしたら、制作サイドのセンスと音楽的素養を私は讃えたい。

胃腸が回復した解放感から財布の紐が緩み服を買った。快気祝い。財布の紐を緩める理由をいつでも欲している。

 

 

3月28日

ロックバンドツアー2025、名古屋ワンマン。前回、高熱で途中幽体離脱までしながらやり切ったワンマンから5ヶ月。私個人としてはリベンジ公演である。今回は元気にやり切るぞと気合十分であったが、

開演2分前になっても小倉もハルさんもいない。私はステージで一人、結婚式で花嫁にドタキャンされた新郎のように佇んでいた。

ちなみに2人は会場の入り口でスタンバイしていたらしく、むしろ「山岸来ねえ」状態だったらしい。本番前からステージでコーヒー飲んでる私の方が異常だったようだ。

無事にリベンジ完了!健康第一!

前回私のせいで叶わなかった味仙打ち上げもリベンジ!オール刺激物であったが私には太田胃散がついている。ちなみに小倉はチャーハンをおかずに白飯を食べていた。炭水化物 on 炭水化物。

お酒を飲まないと会計がとても安いということを、24年バンドやっててようやく気づいた。

 

 

3月29日

大阪でロマンチップス復活イベント。小倉が「またこの3バンドでやりたい」とXに投稿したのをきっかけに、あれよあれよと実現に向けて動き出したイベントである。解散したバンドを復活させるというとんでもない影響力を発揮してしまった自分の発言に、「なんだか大ごとになってしまった」と内心ビビっていたことだろう。

久しぶりに会ったロマンチップスは相変わらず真面目で相変わらず愛されていた。10年前に解散したくせに、普通に続けている私よりギターがうまかった。そういうとこだぞ山岸。


やめるも正解、続けるも正解。元気でいれば何度でも復活できる。そういういいことをMCで言いたかったのだが、「とりあえずみんな元気でいてまた会いましょう」と、なんだか人間ドッグの待合室の会話のようなMCになってしまった。

 

 

 

3月30日

東京に戻るだけの一日。車内の話題は主にすき家のネズミ混入事件に関して。囲み取材のように私とハルさんの質問攻めに合う小倉は、すき家の広報の人みたいになっていた。

渋滞に巻き込まれながらも無事に東京に戻り、小倉くんはグンマー帝国へ。いいツアーだった。

ところで。私と小倉くんは2人ともツアー中の食に対して執着があまりないため、だいたいコンビニやサービスエリアでチャチャッと済ませてしまうのだが、ハルさんはいろいろなところへ連れて行ってくれる。


今回もハルグルメ紀行は実に充実していた。

ハルさんは、少食で粗食を好む私を気遣い「やまぎくん大丈夫?食べれる?」と常に気にかけてくれる。やさしい。もはや介護。

元気があればリベンジもできる。再結成もできる。おいしいものも食べられる。買い物も研修もできる。バンドマンよ、人間ドッグには行っとけ。