バンドマン殺人(的スケジュール)事件

皆さんミステリーはお好きですか?常識では考えられない物理的に不可能なことが、この世には起こるのであります。例えば11月27日の朝。私という人間は2人いました。私は二つの場所に同時に存在した。こんなことがあり得るでしょうか?山岸賢介の真のアリバイを、あなたは見抜けるでしょうか?

11月27日、時刻は午前8:30。私は赤坂へ向かう車の中におりました。ちょうど新宿から四谷に抜けるあたりだったでしょうか。私が確かにその車に乗っていたことは、同乗者が証言しております。「げっそりとやつれており、死んだ魚のような目をしていた」と具体的な証言も残しております。一方、私のアルバイト先である某病院。同日同時刻に私のタイムカードには「退出」がしっかりと打電してあります。26日夜、私が当直として勤務していたことは、同僚が証言しております。職場のパソコンには私のIDでのログイン記録も残っています。

この他のアリバイとしては、そのおよそ20分後の午前9時前。赤坂のカフェで不安そうな面持ちで人目をはばかるようにホットコーヒーにビスコッティをそっと浸す姿が、偶然居合わせた客によって目撃されています。

同じ人間が同時に二つの場所に存在した…!!完璧なアリバイと複雑に絡み合う人間関係!謎が謎を呼ぶミステリー。あなたにはこのからくりが見破れるだろうか!?

次回「崩れたアリバイ」に続きます。