先日の高円寺のライブ、真面目に演奏しているのになぜかお客さんが終始クスクス笑っているという怪現象が起こり若干戸惑っていたのですが、どうやら小倉のシンバルの叩き方が猫パンチそのものだったそうで、一部お客さんのツボにハマってしまったようです。ありますよね、ウケを狙っているわけではないのにウケてしまうこと。
ぼくの場合、「ジムに通っています」というとなぜかみんな笑いますね。「どのへんが?どのへんがジムなの!?」と人の身体を指差して言いますよね。失礼ですよね。
そんなジムにはスタジオプログラムという、自由参加型のグループレッスンがあるわけです。先日、ふとした出来心で「初めてのヨガ」みたいな40分のプログラムに参加してしまいました。平日昼間、参加者はだいたい職務を全うしてリタイアされた初老のおじさんたちと、全力で老化に逆らっているなうの主婦のおばさま方。当然ぼくの存在は、英詞メロコアのブッキングに間違えて出てしまったウラニーノくらい浮きますよね。
このメンツの中では若者ですし、余裕だと思ってましたよ。しかし、座った状態で足を上げてV字でバランスを保つ「なんとかのポーズ」みたいなやつで、参加者全員がピタッと止まっている中、なぜか私だけが生まれたてのバンビのようにヒクヒクと揺れているではありませんか。あれ、おかしいな。必死にバランスを保とうとすればするほど、私の動きはコミカルに滑稽になっていくではありませんか。やばい、これはやばい。やがて、その不穏な動きが視界に入ったらしい隣にいた唯一若いお姉さんが、事もあろうかガチで吹き出しました。リラクゼーション全開のヒーリングミュージックがかかった沈黙のスタジオで。もう、泣きたい。なんなら死にたい。
深く傷ついた心で残りのポーズを終え、最後に言われるがままに横になって深呼吸していたら、私を急激な睡魔が襲い、わずか2分の間に寝落ちしてしまいました。40分の間に、一笑い取った上に最終的には寝てしまうという。
「本当にごめんなさい」、謝る私に先生は、「また来週も参加してくださいね」とやさしく言ってくださいました。習ったばかりの太陽礼拝のポーズを先生に捧げたくなりました。
ナマステ。